前回、おいしいコーヒー豆とコーヒー道具について書いたので
今回は大切なコーヒーカップのことを。

わが家には、モノを買う際のルールがありまして。
それは、収納できないモノは買うべからず──。
コーヒー用も紅茶用も、ほしいカップはいろいろあるのですが、
カップボードに収まる分だけを、吟味して揃えています。

1953年に発表されたKiltaシリーズの後継TEEMA。
ご存じ、フィンランドARABIA社の人気シリーズです。
デザイナーは現代食器のスタイルを作り上げたkaj franck。
無駄な装飾を廃したシンプルかつ美しい形もさることながら、
彼が作ったものは、使いやすさの点でも非の打ち所がありません。
コーヒーカップでスタッキングできるものってあまりないんですが
これはきちんと重なります。その点でも非常に実用的。
この先もずっと、定番であり続けることでしょう。

ARABIA社は買収されて、現在iittalaに変わっていますが、
わが家のカップは愛すべきARABIA時代のものです。

スウェーデンGustavsberg社のAdamとEva。70年代のヴィンテージです。
デザインは、Stig Lindberg。
最初はAdamだけを買い求めていたのですが、
Adamが手元にあったらEvaもほしくなるのが人情というもの。
でも、Evaって市場に出回っている数自体がとても少ないので
おのずと価格も高騰しているのです。
この買い物は、食器類の中でも1,2位を争う悩みどころでした。
でもやっぱり買ってよかった。AdamとEvaは対でなくちゃね。
そうそう、AdamもEvaも復刻版が出ています。
何度かお店で見かけましたが、オリジナルに比べると
色の深みや丸の不揃い具合が、全く違います・・・。
オリジナルに忠実で、値段がリーズナブルだったら
復刻版を何客か買ってもよかったんだけどな。

オリジナルはカップの裏の刻印も素敵です。
色や形が好きなら、刻印やデザイナーなんて関係ないじゃない、と
思う方もいるかもしれませんが、それも考え方しだいだと思います。
たとえば私はAdamとEvaの名前を知ってから余計に愛着がわいたし、
大切に作られたモノには、素敵なストーリーや背景があるものです。
それを知ると、さらに大切に使いたくなるんですよね。

それに、単純にかわいいと思うんです、カップの裏の刻印。
洋服だって、タグがかわいいとうれしくなったりしませんか?

これも大好き。今や伝説と化している航空会社BRANIFFの
ファーストクラスで使われていたコーヒーカップです。
デザインはミッドセンチュリーを代表するデザイナーAlexander Girard。
狭い機内で使うことを考慮した細長い形状。
これって、わが家の限られたスペースにもありがたい形なんです。
なににせよ、この鋭角的なデザイン、とっても好きです。

BRANIFFのカップは生産国が3つあります。アメリカ、韓国、日本。
わが家のはアメリカのHall社製。Hall社の刻印は圧倒的にかっこいいのです。
HALL CHINAとありますが中国製じゃないですよ。陶器のほうの意味です。
ちなみに、エコノミークラスは同じデザインでプラスティック製です。
それにしても、ブラニフ航空は一度乗ってみたかったです。
あんなオシャレなエアライン、この先登場することはあるのかしら?
*

さて、それでは、ひとり優雅にコーヒータイムを満喫しましょう。
なんてね。

大人はコーヒー、トキワはほうじ茶で朝ごはんです。
Veronica
朝は、コーヒーか紅茶か抹茶をかならず淹れます。
そうしないと、朝の楽しみをひとつ損した気になるのです。

コーヒーは、味ももちろん好きですが、それ以上に香りが好き。
豆を挽き、ドリップしていると、狭い室内に香りが充満していきます。
飲む前から、嗅覚で味わってる感じ。

道具一式は、壁に作り付けた棚に置いています。
この棚は彼の手作り。余分な装飾は一切なく、ミニマルそのもの。
彼が敬愛してやまないドナルド・ジャッドの作品のようにも見え、
私もとても気に入っています。
ポットは業務用のエルムコーヒーポット(通称KOINU)です。

これは5人用ですが、2人用もかわいらしいですよね。
コーヒーポットといえばOEMが野田琺瑯の月兎印あたりが人気ですが、
うちはあえてそのへんをはずしたくって。
そう思う人は多いのか、「このポットどこの?」とよく聞かれます。
そして、ドリッパーとサーバー。これは少々ややこしいのです。

サーバーもドリッパーもガラスで、セットのように見えますが、
じつはそれぞれ別の通販で買ったもの。
どういうことかといいますと・・・本来の商品はこうだったのです。

左はベルメゾンで買ったドリッパー付きコーヒーサーバー。
ガラス製というのがドリーミーで、気に入りました。
でも、サーバーの曲線がいまひとつ。しかも目盛りが付いてない!
コーヒーサーバーなのに目盛りがないの!?!?
で、フェリシモにもガラスのサーバーがありまして(写真右)。
これは形も好みだし、もちろん目盛りも付いています。
けれど惜しいことに、これにはドリッパーが付いていないのです。
というわけで、ドリッパーはベルメゾン、
サーバーはフェリシモを採用し、わが家の道具と相成りました。
※ちなみにベルメゾンのサーバーは、工芸茶を淹れるのに活躍中。

コーヒーミルはポーレックスです。
手挽きなので量が多いと大変ですが、今のところ問題なし。
屈伸とかしつつ、エクササイズだと思って挽いています(笑)。
いつかはシルバーのナイスカットミルに買い換えたいなぁ。
サーバーの下に敷いているのは、自分で編んだグレーの麻糸のコースター。
毛糸よりもコシがあるので、こういう使い方に向いています。

ペーパーフィルターはパラフィンの袋に入れて保管しています。
汚れないし、パラフィンってなんだかかわいいので。
手作りの棚とコースター、紆余曲折があった(?)道具一式で、
コーヒータイムはさらに楽しくなるのです。

最後に豆の話。これだけ道具の話をした後にアレですが(笑)、
じつは豆選びこそが、コーヒーの味を左右するんですよね。

生豆の段階で、どれだけ優れた選別がなされているか。
まずその時点でコーヒーの質がほぼ決まってしまいます。
次いで、ロースト(焙煎)の技術。
ドリップの方法っていろいろ言われていますが、
いい生豆を選び、いい焙煎を施すことのほうが重要なのです。
ここまでで、最終的なコーヒーの味の9割が決まるそう。
つまり私たち消費者に必要なのは、いい豆を売ってくれる店を探すこと。
逆にいえば、いい豆さえ手に入れば、
ドリップの仕方はけっこう自由に楽しめばいいんじゃないかと思います。
わが家の一番のお気に入りは
スペシャルティコーヒーの先駆者である堀口珈琲の豆。
そして、最近よく飲んでいる北鎌倉・石かわ珈琲のオーナーも
堀口珈琲の出身者なのだそうです。

石かわのきたかまブレンドは、フレンチローストですが
苦味が強すぎず、酸味もほどよくて、今一番のお気に入り。
通販でも、400グラムまでならメール便で送ってくれます。
送料も200円しかかからないので、一度お試しあれ。
Veronica
今回の京都旅行で、以前から探していたものを買うことができました。
それは、錫(すず)のお猪口。

これまでにも錫の酒器は意識的にいろいろ見ていたのですが
なかなか「これ」というデザインにめぐりあえず。
期待を込めて向かった先は、日本で最古の錫工房・清課堂。
お店の雰囲気は「ここがあの清課堂!?」と一瞬不安になるくらい
何のてらいもなく、どちらかというと庶民的な個人商店という印象。
でも、ガラス戸の中に陳列された作品たちはモダンでかっこよくて、
じーっと見ているとどれもこれも欲しくなってしまうのです。
値段的に何個も買うことはできないので、悩みに悩んでこちらを購入。

錫の器というと、肌(表面)に杉目や鎚目(つちめ)など、
独特の柄を施して風合いを出したものを多く見かけますが、
私たちが惹かれたのは鏡面のように研ぎ上げられた肌合いでした。
すっとまっすぐに立ち上がったシンプルな形も素敵です。
彼のブログでも紹介していますが、スタッキングできて実用性も文句なし。
これでまたひとつ、日本酒を味わう楽しみが増えました。
肌合いや形の違うお猪口も使ってみたいし、
徳利やちろりもいつかは欲しいな、と思ってしまいます。
オンラインショップもあるようですが、やはり実物を見てから買いたい。
京都へ行くたびにお店に寄っては、ご縁があれば買ってしまうかも。
7代目店主はまだまだお若いんですね。今後のご活躍にさらに期待!
そしてもうひとつのおみやげは、まったく買う予定のなかったもの。
お数珠です。

今回の旅の目的のひとつは、私の兄が分骨されている西本願寺に
お参りに行くことだったのですが、お寺を初めて訪れたトキワが
売店で売られているお数珠にえらく興味を示したため、
うちの彼が「数珠って天然素材だし色も渋いし、いいよねぇ」と言い出して。
西本願寺で買ってもよかったのですが、
赤ちゃん用にしてはいい値段だし、せっかくなら好きなデザインにしたいので
「どこか仏具屋さんで探してみようか」ということになったのです。
数珠を見つけたお店の詳細や購入の顛末は彼のブログを見ていただくとして
結局、トキワ用とパパ用と2つを購入しました。

小さいほうをトキワにはめるとこんな感じ。

けれども、おとなしく腕にはめてなんかいません。
まず手始めにじーっと眺め、
むーんと引っ張り回し、
なめまわしたかと思うと
やけに嬉しそうににんまり笑い、
さらには頭にかざしてご満悦。
大いに盛り上がりまくるトキワ和尚なのでした。
**旅のメモ その2**
ギャラリーひたむき
清課堂に向かう途中で見かけて立ち寄ったギャラリー。
小さい空間に、気になる器がいろいろ。
今回は買わなかったけれど、気になる作家さん↓をここで知った。
木下和美さん(京都の作家)
シンプルでシャープなラインがけっこう好み。
黒釉の色合いも素敵。
濱中史朗さん(山口の作家)
私の地元・山口の人。萩焼にもこんなモダンな作品があったとは!
ギャラリーひたむきで見かけたのはレース模様のロックグラス。
なんて乙女なの!と思ったのだけど、シャープなラインの
男っぽい器もいろいろ作っているよう。
Veronica

収納場所には限りがあるので、持てるモノにも限りがあります。
お皿も洋服も、いろいろとほしいものがあるにはあるのですが、
家相応、分相応の持ち物で満足しております。
唯一の(?) 例外は、アンティパストの靴下。
気に入った柄があるとついつい買ってしまいます。
アンティパストとの最初の出会いは、何年前だっただろう・・・?
セレクトショップで見かけ「かわいい!!」と大興奮したのでした。

これは、その頃に買ったうちの1足。
バラの花も魅力的ですが、足首と膝周りのあしらいが大好き。
大事に手洗いしているので、今でももちろん現役です。
こちらは今年の春先に買った「HENNA」という名の靴下。

ヘナのタトゥーをイメージしたというエレガントなデザインが
とても気に入ったので、黒とシルバーも買っちゃいました☆
気に入った柄を色違いで大人買い・・・というのはたまにやります。
アンティパストがシーズン毎に発表するアイテム数は膨大ですが、
業界的にはあり得ないほど小ロットのため1アイテム毎の生産数はわずか。
ですから、好きな柄に出会えたら迷わず即買いすべし!なのです。
アンティパストに出会うまで、
靴下といえば黒かグレーばかり履いていました。
靴や服の邪魔にならないもの、という感覚ですよね。
でも、今では靴下に合わせて服を選ぶこともあるくらい。
靴はたくさん持っていませんが、靴下があるからいいのです♪

この靴は無印のもの。
ふたつ上に載せた写真で履いているのと同じ靴です。
靴下が違うと、なんだか靴の印象も違って見えませんか?

「靴下=消耗品、丈夫であるべきもの」というイメージを
くつがえすアンティパストらしいアイテム。
極細の糸で編まれたシースルーが、大のお気に入り。
色違いで黒いタイプも持っています。あ、一番上の写真がそうです。
ちなみにこの写真の靴も無印ですね☆

アンティパストはニーハイもありますが、
一番たくさん持っているのはこんな感じの膝下丈かも。
ニーハイもくるぶし丈も、もちろん好き。タイツも素敵です。
しつこいようですが、こちらの靴は無印の黒タイプ(笑)。

これまた繊細な柄。くすんだベージュのような色合いが素敵です。
ちょっと乙女チックな靴を合わせてみたり。
買いすぎ! ・・・とお思いでしょうか?
いえいえ、靴下の収納スペースはまだ空いていますから大丈夫です(笑)。
夢は、「365日、アンティパスト」ですから。

Veronica
日本が誇る美しき工芸品・ガラスペンです。

ガラスペンは、インクを付けて文字を書く「付けペン」の一種。
付けペンというと、羽ペンや金属ペンなど「ヨーロッパのもの」という
印象が強いかもしれませんが
ガラスペンは日本の風鈴職人が考案したものなのだとか。
***?
ガラスペンは1902年に日本の風鈴職人である佐々木定次郎によって考案された。?
筆の穂先状のガラスの側面に溝があり、そこにインクを補充することで頻繁にインクを補充することなく筆記できる。金属ペンとは異なり、あらゆる方向にペン先が走り墨汁が利用できる等の利点があるが、書き味は金属ペンに劣る。 ?
1989年に、ペン軸からペン先まで全てガラスで作られた、一体型のガラスペンが作られた(特に「ひねりガラスペン」と呼ばれる)。見た目が美しく、工芸品としても評価されている。
***
私が愛用している「カネモオリジナル」は、
ペン先だけでなく、すべてガラスでできた一体型。
佐瀬工業所の佐瀬勇さんが丹精込めて作っておられます。
佐瀬さんは、考案者・佐々木定次郎の技術を受け継ぐ唯一の職人さん。
手仕事で少しずつしか作れないので、注文してから3ヵ月待ちでした。
ようやく届いたガラスペンは「待った甲斐あり」と心底思える逸品。?
姿形が美しいだけでなく、なめらかな書き心地で、?
一度インクを付ければ、便箋1枚は余裕でスラスラ書けます。
手紙を書くほか、飲んだ日本酒の感想をメモしたり
パーティで作った料理をメモしたり、日常的に愛用しております。
予備で、もう1本注文しようかと思っているくらい。
文具まわりでもうひとつ。
手紙はもちろん、プレゼントの封印やノートの表紙になど
何かと使えるシーリング・ワックス。

ワックスは、中にろうそくのような紐状の芯が入ったタイプなら?
そのまま火を当てて使えますが(ゆえに、芯つきのほうが簡単!)、?
うちのは芯なしなので、ナイフでカリカリとスプーンに取り、?
そこにキャンドルの火を当ててワックスを溶かしています。?
「封蝋」とは言うものの、実際シーリング・ワックスだけで?
封を閉じて手紙を送るのは、かな〜り心もとないので、?
封筒はあらかじめ糊付けしておくことをおすすめします☆?
スタンプにはアルファベットをはじめ無数の柄がありますし、?
ワックスにも赤、青、白、金、銀などいろいろあります。?
老舗エルバン社からは、香りつきのワックスも。?
文房具の世界は奥深いのでハマるのが少々怖いですが・・・(笑) 。
Veronica