2017/04/28 5:58 PM gourmet

ミートボール・スパゲッティーはポルペッティーニのブカティーニ?


アニメ映画、「わんわん物語」や「ルパン三世カリオストロの城」に出てくるミートボール・スパゲッティー。
イタリア料理ではなくアメリカ料理として定番のパスタです。
1920年代のレシピ本に記載されているくらい、伝統的なアメリカ料理となっていますが、不味いという意見も多い料理です。

 

しかし歴史を振り返ってみると、ピザと同じくイタリア系移民がアメリカで作ったのが始まり。100年近く経てば、イタリアに縁のないアメリカ人が不味い物を作っている事も考えられます。アメリカには、日系ではないであろうと思われるオーナーの和食レストランがありますが、その想像を超える不味さを思えば考えられます。日本だってスパゲッティ・ポモドーロが、ケチャップをかけたナポリタンになるんですから。
つまり、最初のイタリア移民が作ったミートボール・スパゲッティーは美味しかったんじゃないか?と僕は思うわけです。だって、そうじゃないと全米に広まらないはずです。

 

そもそも本国イタリアではミートボールを大きい物はポルペッテ、小さい物はポルペッティーニと呼び、定番料理として食されています。
イタリアにはミートボール・スパゲッティーはないと言うイタリア人も多いですが、シチリアではパスタと和えて食べる事があるという情報がWikiペディアに載っていました。シチリアのポルペッティーニのパスタが、もしくはシチリア移民が考えたパスタが、アメリカでミートボール・スパゲッティーになった可能性があるわけです。

 

わんわん物語Lady and the Trampの舞台は1910年のニューイングランド。劇中のイタリアン・レストランのオーナーは、イタリア語と訛った英語でしゃべっているところから、移民一世だとうかがい知れます。アメリカ的ミートボールは決して作らないでしょう。なので、レディーとトランプが食べたミートボールは、イタリア料理のポルペッティーニだったはずです。

 

カリオストロの城の舞台は諸説ありますが、(言語や景観からスイスと言う説も!http://shigeiwabuchi.wixsite.com/cagliostro-)カリオストロ家はイタリア人なので、単純にフランス国境の北イタリアでもいいんじゃないでしょうか。登場する車両もイタリア車とフランス車が入り交じっています。
なので、ミートボールはもちろんポルペッティーニでしょう。トスカーナのキャンティワインや南イタリア的ポモドーロソースなど、地方の矛盾はあるかもしれませんがイタリア的です。フランス料理やアメリカ料理ではない事は間違いありません。

 

前置きが長くなりました。「わんわん物語」や「カリオストロの城」を見てから食べてみたい!と思っていた、ミートボール・スパゲッティー。アメリカ風ではなく、イタリア風ポルペッティーニのブカティーニを妻に作ってもらう事にしました。



ポルペッティーニのレシピは特に決まりがなく、仔牛肉や豚肉、鶏肉、鹿肉、合い挽き、なんでもあり。地方によっても特色があるのでルールはないみたいですが、定番はプロシュットを混ぜたり、パルミジャーノやペコリーノを混ぜたり、あとはハーブがきいている感じです。
つまりイタリア料理になる様にイタリアの食材を使えば無難ですね。

 

用意したのは豚肉ブロック、パルミジャーノレッジャーノ、パンチェッタ、プロシュット、パセリ、ニンニク、タマネギ、ローズマリー、松の実、ソースにはサンマルツァーノ種のトマト缶、等々。
今回は入れませんでしたが、サルシッチャやモルタデッラ、コッパ、モッツァレラ等を使うのもおいしそうです。
でも、日本の生ハムやベーコン、普通のトマト、アメリカのパルメザンチーズ、等を1つでも使うと別物になってしまうので、ハムやチーズは厳密にイタリア食材を揃えなくてはいけません。アメリカのミートボール・スパゲッティーが不味いのも、材料にこだわりがないところが原因ではないでしょうか。味付けや配合も大事ですが、何より美味しい具材が大事です。

 

そして今回の目玉は、ハンドチョップド・ポーク!
ブロック肉を手切りでミンチにするのは結構大変なので、フードプロセッサーなどで細かくしてもいいのですが、やはり手切りの食感は別物です。


そして完成しました。イタリア的ミートボール・スパゲッティ、ポルペッティーニのブカティーニです。

 

スパゲッティでもフェットチーネでも合うと思いますが、シチリアにはミートボール・スパゲッティがあるかもと言う情報を元に、シチリア発祥のブカティーニを使ってみました。でもカリオストロの城での食事シーンを見てみると、作画の問題もあるでしょうが、スパゲッティより太いのが見て取れます。

 

肝心のポルペッティーニの味は、イタリア食材が合わさった旨味とローズマリー等のハーブの爽やかな風味、手切り肉の肉感が素晴らしく、今まで食べたどんなミートボールより美味しいと断言できます。ミートボールと言うよりも、れっきとした肉料理と言った味わいです。ソースなしでも食べ進む美味しさで、イタリア料理の香りや味がします。今まで食べていたミートボールは、もう食べられないかもしれません。

 

トマトソースもイタリア産のサンマルツァーノ種なので、酸味も少なく濃厚な味わい。ブカティーニと程よくあい、映画の様に大皿に盛り付けましたが、あっという間になくなってしまいました。

 
カリオストロの舞台はフランス国境の北イタリア、わんわん物語のレストランはイタリア移民がオーナー。ルパンと次元や、レディーとトランプが美味しそうに食べていたのも、こんな感じの美味しいポルペッティーニ・パスタだったんじゃないでしょうか?

 

合わせるワインは絶対にキャンティ。ソムリエがなんと言おうが絶対ですよね。

 

 

Bella Notte
https://www.youtube.com/watch?v=fbzEOQLOAWw

SHIge

コメントはまだありません

No comments yet.

Sorry, the comment form is closed at this time.

 

mail to | RSS2.0
© 2008 matricaria All Rights Reserved.